リシャール・シュルランについて
1919年より自社醸造に取り組む歴史あるRM。セル・シュル・ウルス地区のなだらかな南向き斜面を占める畑は、エリア内でも際立った日照に恵まれる好立地。この地はマルヌ県よりは標高がやや高く、土壌中の石灰比率が少なく、粘土の比率が高まるため、ピノ・ノワールが多く栽培される。当地では同じ区画の中でも、畝によって小石がちになったり、赤土がちになったりと、畝ごとの土壌キャラクターが異なるため、ここでは一次発酵は計12の畝ごとに少量ずつ醸造を行う。現在も圧搾は伝統的な木製垂直プレスを使用。動瓶も手作業で行う。また、最も廉価な「ブリュット カルト・ノワール」でも樹齢は30年以上(2018年現在)、「ブリュット カルト・ドール」も1970年代植樹の古木産ブドウを贅沢にブレンドする。その結果、集中力ある香りと、緊張感と豊かな広がりが美しく共存する味わいは、非常に良心的な価格からの予想を痛快なまでに裏切る。